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2016年6月26日日曜日

トヨタ生産方式が教える「原価低減」への苦しい努力から逃げてはいけない





企業の生産性を上げるためのアプローチとして、トヨタ生産方式のことを学び始めました。まずは琉球大学図書館にある書籍のなかから、以下の2冊を読み、そのエッセンスを自分なりにまとめてみました。


 「トヨタ生産方式を徹底的に理解するためのキーワード集」
 トヨタ生産方式を考える会/日刊工業新聞社 2001年

 「トコトンやさしいトヨタ生産方式の本」
 トヨタ生産方式を考える会/日刊工業新聞社 2004年

トヨタ生産方式の根本的な考え方は「原価低減」のみ


トヨタ生産方式というと、ジャスト・イン・タイムやカンバン方式、カイゼンといったキーワードが有名で、そういった活動を指すのかと思われている面があると思います。しかし、根底にあるのは、売価は消費者が決めるので企業がすべきことは原価を下げることであるという思想です。

最近だとニトリとかファーストリテイリングなどはそうだと思うのですが、利益率を削った薄利多売、つまり「安売り」は基本的に禁じ手であり、利益率は確保した上で原価を下げることで低価格を実現するべきであると考えているはずです。

この原価低減を実現するのは徹底した「ムダの排除」になるわけですが、この「ムダ」が非常に多岐にわたる「原価のみを高める要素」全てを指すというところがトヨタの強烈なところです。「働き」は付加価値を高める作業を指し、それ以外は全てムダだというのです。

トヨタが言う7種類の「ムダ」

ムダを排除するには、ムダを把握しなければいけません。7種類のムダとは、以下の7つです。
  1. つくり過ぎのムダ
  2. 在庫のムダ
  3. 運搬のムダ
  4. 不良をつくるムダ
  5. 動作のムダ
  6. 手持ちのムダ
  7. 加工のムダ
これらを排除するために構築されたのがジャスト・イン・タイム(JIT)であり、カンバン方式であり、カイゼンなわけです。

JITのシステムでつくり過ぎ、在庫、運搬のムダを顕在化


トヨタ生産方式では、上流から下流まで1つの工程は同じペースで流れていかなくてはいけません。そのためのジャスト・イン・タイムであり、機械と人手に余裕があるからといって前もってたくさん生産しておくということは許されないのです。それは「つくり過ぎのムダ」であり、材料や人件費、機械設備を余分に注ぎ込む原因となります。さらにそれは在庫・運搬のムダ、動作のムダ、手持ちのムダへとつながって、やがて経営を圧迫していくというわけです。

カンバン方式は、同時に生産する数を制限するための方式で、これもつくり過ぎのムダを排除するための方法です。在庫のムダは当然コストを膨らませる要因です。見込み生産は極力最小に抑えなければいけませんし、売れる見込みが曖昧なのに製造単価を下げるために生産量を増やすという見せかけの原価低減も駄目だと言われています。固定費が限界費用のどちらかを下げなければ本当の原価低減とは言えないということです。

運搬に関しては、「生産工程での運搬は全てムダ」という考え方です。実際には全てムダというわけではないはずですが、そう考えることによってムダな運搬を積極的に排除しています。ある工程の終わりから次の工程の始まりへの運搬はなるべくゼロにするのが基本で、そのために生産ラインの配置は徹底的に考え抜かれます。モノを運ぶときは情報も一緒に運ぶといったルールも生み出されていきました。

自働化により不良をつくるムダを顕在化


不良品については、出来上がってから検査してハネるという考え方を明確に否定しています。不良品を作るために投入された経営資源は全てがムダになるため、不良品には以下の3原則があります。
  1. 不良は受け取らない
  2. 不良をつくらない
  3. 不良を次の工程に渡さない
これを原価をかけずに実現するための思想が、「品質は工程で作り込む」ということです。検査は工程中に行われ、不良が発生した場合は必ずラインを止めて原因を追求し、対策を施すということが徹底されています。黙って不良品を手直ししてラインを動かし続けることは認められません。そうした行為は、結果として工程を増やすのと同じことになり、コストもリードタイムも増大させてしまうと考えられるので、軽視してはいけないとされているのです。しかし、ほとんどの企業はこれをやってしまっています。

不良が発生すれば自動的に機械が止まるようにすべきで、そうすることによって人間が監視役として機械を見張っているというムダも排除できます。このように自動的に止まるべきときに止まる仕組みを「自働化」と呼んでいます。

標準作業で動作、手持ち、加工のムダを顕在化


作業員1人ひとりに対して、「タクトタイム」「作業順序」「標準手持ち」の3要素で標準作業を定めます。標準作業を決めることは重要で、これは新人に対しては指導書の役割があり、余裕のあるベテランに対してはつくり過ぎを防止する役割となります。

余力が生じた作業者は、放っておくと必ず作り過ぎるそうです。余力が発生したときは監督者にわかりやすいように、何も作らずに余力があることを示すのだそうです。監督者は、それを見て必要があれば工程を調整します。

カイゼンの90%は現場監督者から

トヨタ生産方式では、原価低減は最終的には現場の理解と努力に依存すると考えいます。実際に現場改善の90%は現場監督者によるもので、10%がQCサークル等によるものだそうです。管理部門や経営者からの現場改善というのはほとんどないそうです。

トヨタ生産方式は「顧客第一主義」であり、「作業者の人間性の尊重」である


原価を低減し、リードタイムを削減し、顧客が価値に見合うと考えている価格で商品を供給し続けることは、顧客第一の視点があってこそ実現できることです。また、ムダの徹底的な排除は、作業者や従業員にムダな仕事をさせない、時間をムダにつかわせないという、人間の人生を尊重することでもあると考えています。

一見するとトヨタ生産方式というのは非常に辛く苦しいような印象さえ受けるかも知れませんが、こうして考えてみると作業者にとっても充実した仕事をすることが出来る場であり、人生の時間を有効に使える仕事なのかも知れません。

2013年1月24日木曜日

家庭用の蓄電システムは次世代エネルギーのための根幹とも言える大事なものだ

トヨタがHVの使用済み電池使い蓄電システム
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/624429/


記事によるとトヨタの蓄電システムは4月から販売され、電池は10kwhの容量で300万円程度という。


トヨタはHVの使用済み電池を再利用することを考えているが、これは単純にHVに使われている蓄電池というのは大容量蓄電池の中では今、最も「進んだ」もので、質が高いということだろう。そう考えるとトヨタは現在、家庭用蓄電池の分野でもトップに近い技術を一面では持っているということになる。


再生可能エネルギーの泣き所とも言える、太陽光発電や風力発電、潮力発電などの発電できる時間帯の問題や発電量のムラは、蓄電システムによって解決されるのが最もスマートかつ、将来の電力売買が盛んな時代に繋がる方法のはずだ。


もちろん発電所などに大規模な蓄電システムを置くという考え方もあるが、末端側に置いたほうが電圧的にもリスク管理としても都合が良く、また電力自由化の時代に即しているのではないか。


家庭用蓄電池では現在、費用対容量で最も安いタイプのもので4kwhで66万円というのが加地貿易から発売されているが、10kwhという大容量のものは少ない。こうした大容量のものを太陽光発電システムや深夜電力契約と連動させるようなシステムが可能なのであれば、非常に面白い。


ただ、一般に普及するにはやはりまだ価格が下がって欲しいところではある。やはり初めは一部の停電対策などにお金をかけてもいい用途や層に向けたものということにはなるのだろう。