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2016年12月28日水曜日

沖縄での自転車レンタルサービスは、電動アシストでないと難しい

沖縄タイムスで、台湾でレンタル自転車サービスをしている「YouBike」の社長が沖縄展開に関心を示したとの記事が出ています。

台湾発の自転車シェア「ユーバイク」 沖縄展開に関心 | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス

【台北】台北市や中国泉州でレンタル自転車「ユーバイク」を運営する微笑単車(台北市)の何友仁(ハ・ヨウレン)社長は27日までに沖縄タイムス社のインタビューに応じ、「沖縄がユーバイクを導入すれば、沖縄がさらに住みよい街になる。(沖縄側が希望すれば)協力する」と述べ、沖縄での展開に関心を示した。
うーん、どちらかというと沖縄がYouBikeに関心を示していると言ったほうが正しい気がしますが。。。

私も台湾に2度訪れ、街中にレンタル自転車が置かれているのが目立つのを感じました。交通渋滞の激しい沖縄ですので、きっと需要はあると思います。

 

ただし、沖縄ではそのまま導入しても利用されにくいと思われます。沖縄は平地が狭く、市街地が急な坂道の多い場所まで広がっており、多くの観光スポットやホテルが丘の上にあります。沖縄で自転車を日常の足としたことがある方にはよくわかると思いますが、結局のところ行動範囲が非常に限られてしまいます。

私は4年前に沖縄に来る前には関東地方にいることが多かったのですが、クロスバイク1つあればかなりの範囲を自由に行動できました。週末であれば自転車で千葉県の船橋から埼玉県の越谷まで約28kmの道のりを行くことも決して困難なことではありませんでした。これは「江戸川サイクリングロード」という素晴らしい道が整備されていることが大きな要素ではあるのですが、大前提としてやはり関東平野という広大な平地であるということがあります。

沖縄の宜野湾市へ引っ越してきて、地図を見て「この距離なら自転車で十分だな」と思ってまずは自転車を買ったのですが、とにかく坂道が多くて非常に厳しかった。そこで11万円ほどの電動アシスト自転車を購入して、やっと行動範囲が広がったのです。もしアパートに無料の駐車場が無かったら、今でも電動アシスト自転車を使っていたのではないかと思います。

また、沖縄県民は車移動に慣れすぎて、自転車の運動強度では敬遠するはずです。電動アシスト自転車であれば、快適な移動手段として定着する可能性があります。

南西石油の問題や優遇税制の終了も控えている状況で自転車の活用はとても良いことだとは思いますが、沖縄の特性を考えて初めから電動アシスト自転車を使った仕組みづくりができなければ、とりあえず導入してみて失敗し、二度と検討されることはないという未来が目に見えます。そうしたことにならないように沖縄県などの協力が必要でしょう。

USJにしても南西石油の問題にしても、沖縄側があまりにも非協力的であったことが現状につながったと思います。外から沖縄に関心がある事業者に対して、情報提供や環境整備にもっと積極的にならなければいけないのではないでしょうか?

2016年3月23日水曜日

沖縄のスーパー・コンビニにフランスパンが売っていない件について



私も沖縄に引っ越してから来週で丸3年になります。沖縄県に来てしばらくは気にならなかったことが、3年もすると気になってくることもあります。

その一つが、「フランスパン(バゲット)が売っていない」ということです。

フランスパンにオリーブオイルなりバターなりをつけて、何ならちょっと胡椒とかバジル、おろしにんにくなんかを乗せて軽く焼いて安いワインと一緒にいただくというのが安酒呑みにはたまらないわけです。人によりますが。

20歳くらいの頃であれば、お金もなくて腹にたまるものをとにかくローテーションしていましたから、歯ごたえがあって満腹感が得られるフランスパンは当然そのローテーションに入っていたものです。人によりますが。

ところが沖縄ではコンビニやスーパーのパン売り場に行ってもバゲットは売っていない。サンエー・かねひで・ユニオン・ローソン・ファミマと探し回っても無い。私にとっては信じられないことだったのです。

日本の大手製パン会社が全く入ってこない沖縄



なぜフランスパンが売っていないのかと考えたときに、そういえばヤマザキパンとか神戸屋のパンを沖縄で見かけないなと思って調べたら、県外の製パンメーカーが一切入ってきていないという事実を知りました。

ヤマザキパンを知らないウチナーンチュ



パンと言えば圧倒的にヤマザキ。山崎製パンは2015年は売上高7000億円を超え、グループの連結売上高は1兆円を超える世界でも有数のパンメーカーです。

ヤマザキパンのヒット商品は多数あり、日本人のほとんどが知っていると言っても過言ではありませんが、沖縄県で生まれ育った人はほとんど知らない場合も多いです。

・ダブルソフト
・新食感宣言
・ランチパック
・ナイススティック
・北海道チーズ蒸しケーキ
・まるごとバナナ
・イチゴスペシャル
・スイスロール

このあたりの押しも押されもせぬ名作の数々は、沖縄では購入することができません。そしてヤマザキパンの発売するフランスパン(バゲット)である「パリジャン」は全国のスーパー・コンビニで販売されていますが、沖縄では販売されていないのです。

沖縄では沖縄県内の製パン業者がすべて作る



同様に業界2位で売上高1700億円の敷島製パン(パスコ)も、業界3位で売上高1200億円のフジパンも入ってきていません。

沖縄県の製パン大手と言えば、売上高130億円の「オキコ」、売上高50億円の「ぐしけんパン」が2強で、次いで売上高10億円の「第一パン」といったところです。

パスコの「超熟」は沖縄県内で販売されていますが、これは「オキコ」と敷島製パンが技術提携しており、敷島製パンのライセンシーで製造販売しているもので、あくまで「オキコ」の流通があって販売されているものです。

全国展開のブランドであっても、沖縄だけは沖縄の企業からの供給というパターンは多いようです。

全国のファミリーマートやローソンの菓子パンの多くは山崎製パン、敷島製パンや神戸屋などが製造していますが、沖縄ファミリーマートやローソン沖縄ではオキコやぐしけんパン等の沖縄県の業者が製造します。

離島だから仕方ない?



確かに船便で輸送すると時間がかかります。鹿児島の志布志港から沖縄本島まででフェリーで25時間以上もかかる距離ですから、輸送するのは大変です。

しかし小笠原諸島の父島でもヤマザキパンやパスコは売られているといいます。これは冷凍して輸送するそうで、パッケージに表示された賞味期限が切れたものが販売されているそうです。

父島にもベーカリーはありますし、パン自体が食べれないというわけではありませんが、大手の作るさまざまな菓子パン類は魅力的なのでそこまでして流通しているわけです。

沖縄でも冷凍しないと輸送できないかというと、そういうわけでもありません。なぜなら、パンの賞味期限は夏季で3~4日ほどですが、同じくらい足が早い県外の肉や野菜も普通に流通しているからです。

これは、沖縄は離れていると言っても100万人以上の大規模な市場なので冷蔵コンテナでの大規模な輸送が十分に機能するからです。

ちなみに香港やシンガポールでも一応日本のヤマザキパンを買うことができます。島国ですが500万人以上の大市場ですし、所得も高い地域ですから、日本産の野菜や魚と並んで流通が成立するわけですね。

オキコパンとぐしけんパンの存在が進出の壁



こう言っては変かもしれませんが、沖縄県内の2強、オキコとぐしけんパンは県内需要を満たすべくかなり頑張っているメーカーです。自社ブランドのフルラインアップに加えて県内コンビニ・スーパーのOEMも担っており、国内大手がいないにもかかわらず県外と比べて一見見劣りしないほどの状態を作っています。

両社とも昭和20年代、戦後間もない頃の米軍統治下の時代に創業した老舗です。この2社がしっかりと需要を満たして、大手の進出を阻んでいると言えます。

沖縄県民の声に沿って偏っていったラインアップ


両社とも、県外ではメジャーなのにコモディティ商品にラインアップされていないジャンルがいくつかあります。例えば以下のものです。

・フランスパン(バゲット)
・バターロール
・レーズン食パン
・チョココロネ
・カレーパン
・アップルパイ

OEMでは両社とも普通にこれらのほとんどを製造していることを考えると、作るのが苦手というわけではなく、コンビニチェーンやイオンが沖縄に進出してくるまで、沖縄県の消費者からこれらを求める声が少なかったのだろうと思います。

一方で、安くて甘くてボリュームがあるような菓子パンの類はかなり充実したラインアップになっています。マーガリンと砂糖がたっぷり塗られたものが、沖縄の菓子パンのメインストリームです。

県外から進出してきたイオンやコンビニは、潜在需要を見てマーケティングしますから徐々にラインアップは広がっていっているという状況でしょう。

台湾へも技術供与し、グローバルに展開するかもしれないオキコ


2015年12月に、台湾ファミマがコーヒーとパンの組み合わせで客単価アップを図るとしてUCCのコーヒーを導入したのに続いてオキコとの合弁会社を設立するというニュースが流れました。

台湾ファミマは2016年2月時点で2,985店舗という規模で展開していて、沖縄県内の全コンビニの5倍もの店舗数があります。パンだけで年間で売上は50億円にも達するのではないかと思われますので、それだけオキコの技術力が評価されているということでしょう。

この件についてはオキコが沖縄県内で協力する沖縄ファミリーマートとの関係が大いに関係している可能性があると思っています。

沖縄ファミリーマートの親会社は、51%が沖縄県で百貨店を運営するリウボウという会社です。この会社のホールディングスの社長である糸数剛一氏は、沖縄ファミリーマートを200店舗にまで拡大した立役者であり、米国ファミマの立ち上げを成功させた人物です。

リウボウは台湾の百貨店である太平洋そごうとの提携を進めたり、沖縄発の洋菓子やアイスクリームを台湾へ展開するなど、台湾市場を重視した展開を進めています。沖縄ファミリーマートと台湾ファミリーマートとの関係性が強いのはリウボウグループの影響でもあるでしょうし、糸数氏はその経歴からファミリーマート全体に対して影響力があるのではないでしょうか。

結局なんでフランスパンがないのか



OEMでバターロールやカレーパンはたくさん作られているのに、フランスパンだけはベーカリーに行かないと売っていません。結局なぜなのか、明確な答えはないと思うのですが、今のところの考えを書きます。

そもそもフランスパンは全国的にもそこまで数が出る商品ではなくて、コンビニでも1日1本売れるかどうかという商品なのだと思います。そう考えると、沖縄全体でも1日でせいぜい500本程度の売上しか見込めない商品かも知れません。

ましてやどうしても欲しい人はすでに行きつけのベーカリーで買っていますし、味ではそちらに勝てないわけですから、リスクを考えると新規参入する魅力がある商品ではないということでしょう。

東京や大阪であれば1日1万本以上売れる市場だとすれば魅力がありますが、沖縄は大手が参入するほどの市場ではないということになります。

市場が大きければ、商品のバラエティが増える


パンに限らず、市場の大きいところにはいろいろな商品やサービスが進出してきます。そしてより便利で魅力的な場所になり、人も集まり市場がさらに大きくなっていきます。4兆円規模の沖縄市場より、30兆円規模の香港やシンガポールへと商品やサービスはどんどん集まっていきます。

沖縄を盛り上げたいとか、沖縄を便利にしたいというのであれば、最近のUSJの話などもそうですが、沖縄へ進出したいという奇特な企業には親切にして協力しないといけません。県外企業の進出は良し悪しあるのは確かですが、黙っていれば沖縄は沈没します。

沖縄市場が2倍3倍と大きくなって、フランスパンが普通に売られているようになるといいなと思います。

2016年3月18日金曜日

Facebookが4月12日に発表するかもしれない"Messenger Bot Store"がやばいらしい


TechCrunchのこの記事の内容がやばいという話がLINEで回ってきました。

Facebook's Messenger Bot Store could be the most important launch since the App Store

If Facebook announces the "Messenger Bot Store" at F8, as many predict, it would be arguably the most consequential event for the tech industry since Apple announced the App Store and iPhone SDK in March 2008.


Facebookのメッセンジャーに関することの何がやばいのかと思ったのですが、そう言われると気になります。

2015年8月からテストされている人工知能"M"の存在




FacebookではSiriやGoogle Now、あるいはMicrosoftのCortanaに対抗するようなパーソナルアシスタント「M」を開発していて、2015年8月から一部の米国ユーザーを対象にテストしているとのこと。

「M」の特徴は、全てクラウドで処理され、AIが対応しきれない部分についてはFacebook側の人員がサポートするというbotと人力のハイブリッドAIとなっている点のようです。

かなり複雑であったりややこしい入力に対してもスムーズに対応し、SiriやGoogle Nowと違って実際にやりたいことが完了するまできちんとアシストできることを強調しているようです。あるエンジニアがチューリングテストを行った結果、これは人力であるのではないかと主張しています。

Facebookの人工知能・M、実は「人力」? " WIRED.jp

2015.11.14 SAT IMEGE BY FACEBOOK TEXT BY EMILY REYNOLDS TRANSLATION BY TAKU SATO WIRED NEWS (UK) フェイスブックは2015年8月、ベイエリアの一部ユーザーに対して、 人工知能(AI)を利用したパーソナルアシスタントサーヴィス「M」の 試験提供を始めた ...

"Messenger Bot Store"の 一体何がやばいのか?




FacebookはMessengerをプラットフォームとしていろいろな企業がLineのような形で利用できるようにしようとしていて、アプリの提供や決済などの仕組みの整備を進めています。先行して成功しているLineや中国のWeChatの真似とも言えますが、世界中でのインストールベースはやはりFacebook Messengerが多く、特に米国での浸透度が高いのが強みでしょう。

LineやWeChatと同様、サービス事業者と消費者の直接的なコミュニケーションを実現するという部分はそうして達成しようとしています。消費者はチャットメッセージ1本で企業の担当者に直接コンタクトをとって質問や注文をすることができるわけです。

そんな状況の中、「Messenger Bot Store」がサービスをする事業者のビジネスにとって革命的な変化をもたらす可能性があると言うのです。どういうことなのでしょうか?

AppleがApp Storeをオープンしたときの100倍のユーザー数


記事には、Facebook Messengerの月間アクティブユーザー数はおよそ8億人で、AppleがApp StoreをオープンしたときのiPhoneのユーザー数が600万人だったことに比べると100倍もユーザーがいると書かれています。これは今までに世界中で販売されたiPhoneの総数を上回るとのこと。

だからといってそこでストアをオープンしたらうまくいくというわけではないでしょう。iOSやAndroidのアプリのようなものが全て提供できるわけではないんです。LineアプリがiOSアプリやAndroidアプリとそれほどバッティングしているかと考えれば、あまり関係ないような感じがします。

ところが、Facebookがもし「Bot Store」を発表したときが新しい時代の始まりの終わりだというのです。

会話インターフェースの進化がアプリを不要にする


ソフトバンクの対話型ロボットのPepperがヒットしていますが、これは業務用にしろ娯楽用にしろ、人を雇うより低コストで会話でコミュニケーションをとることができるというブレイクスルーを一部用途で達成したことによると思います。

そこで、LineにせよMessengerにせよ、消費者との距離が短くなったのはいいけれど、人が対応しなければならないとなるとコストが馬鹿にならない。しかし良いサービスの提供のためには人が対応しなければいけないのが現状です。

例えばコールセンターでは機械の音声案内である程度処理したり、ホームページにヘルプやFAQを掲載してどうしてもという場合にだけメールや電話をください、なるべくなら電話しないでくださいといった感じになっている。

そのあたりを、わかりやすくてきめ細かいサービスをiOSアプリやAndroidアプリ、あるいはWebアプリで提供して、よりチャットや電話の頻度を減らして、ごく一部のクリティカルな部分だけを人力で対応したいといったあたりが2016年現在のトレンドだと思うわけです。

ここで、高度な人工知能がチャットでほとんどのことを処理可能であれば、企業は専用アプリを作る必要がほぼなくなってしまうというわけです。また、これまで人的資源の配置ができずにチャットでの対応ができなかった企業も、きめ細かいサービスが可能になる可能性があります。企業は本当に人力で対応することが必要なごく一部の対応にだけ人員を割けばよいということになります。

米国ではオンラインアシスタントのベンチャーが活発

米国では有望な技術やサービスを持ったベンチャー企業の買収が盛んに行われていますが、SMSなどを利用したオンラインアシスタントのサービスを行う Magic や Operator (operator.comというドメインが凄いですね)が2015年にベンチャーキャピタルに10億円以上で買われているとのこと。

Union Square Ventures の Albert Wenger は、2015年から2016年にかけて“the Great Bot Rush” であると言っていて、その中で「人間の汎用APIは自然言語だ」と言っています。英語やスペイン語といった自然言語でプログラミングできるのが今botが追っている世界だというわけです。

botは新しい時代のアプリに他ならない




Messengerのbotは、対話型インターフェースという人間臭い部分に隠れた、見えないアプリであると。そして、Messagingという分野は実用からエンターテインメントまでを包括する「新しいプラットフォーム」ということです。以下のリンク先にわかりやすい図解がありますね。

Forget Apps, Now The Bots Take Over

As the number of mobile apps increases while the size of our mobile screens decreases, we're reaching the limits of the mobile "OS + apps" paradigm. It's getting harder to download, set up, manage and switch between so many apps on our mobile device. Most mobile users only use a handful of apps every day.
いずれにせよ2016年4月12日のイベントF8で何が発表されるか、本当にそこで新しい時代が始まってしまうのか、気になるところです。

2015年10月20日火曜日

レガシーを抱えた「中途半端に成功した企業」のほとんどが負ける

マイクロソフトやグーグルのような世界のトップを走る企業群は、とてもリッチで洗練されたシステムを構築していて、凄いなあ、と思うのだけれど、彼らは彼らで、ライバルにやられそうになりながら生き残るために必死にやった結果、大変な社内改革などを経て今の状況があるわけです。

一方で、この5~20年くらいの間に素晴らしいビジネスモデルや商品をもって起業されたたくさんの企業のうち、IoTやクラウドを十分に活用できておらず、また改革をする必要性を甘く見ていたり、そのエネルギーがない企業たちは、その素晴らしいアイデアが陳腐化したときにIoTやクラウドを活用できているニューカマーに簡単に負けてしまうのが目に見えています。時間と空間の利用効率が圧倒的に違うからです。

スタートアップで新しく組織をつくり、IoTとクラウドを前提として行動することが可能な新規参入者は、後発でありながらコストが低く、生産性も高い可能性がある、というのが今の時代、そしてこれからの時代に起きてくることなのです。

社内のワークフローで紙の稟議書を回す会社、会議資料作成に何時間もかけて、コピーを製本して配布する会社、履歴書をメールで受け取らなかったり、手書きでないと落とす会社。こういった会社は、少なくともそういったことが悪いことであると認識していないようであれば、どう見ても負ける会社です。後から参入してきた、全く同じ事業を行う会社に勝てません。

逆に言えば、今の日本の状況というのは、ほとんどの業種でITリテラシーが高い人間にとっては新規参入のチャンスがあるという極めて特異な状態にあると思っています。しかしあと10年ぐらい経ってもう少しこのクラウド革命の時代が成熟すると、なんとか生き残った既存の企業もほとんどがIoTやクラウドを活用するようになっていると思います。IoTとクラウドをフル活用して経営できそうな人は、そうなる前に起業すれば結構、勝算が立つのではないでしょうか?


2013年3月7日木曜日

情報サービスは上級ラウンジよりもそこらへんのロビーでこそ意味があるのでは

全日空、ラウンジでの情報サービスを14空港に拡大
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/other/635611/


先日那覇空港のLCCターミナルで、ターミナル内で映像をダウンロードしてその場で見たり機内に持ち込めるという試験的なサービス(DREAM SCREEN AIR)をやっていたのだが、試みとしては面白いと思った。


要はLCCの場合は特に、国内線の場合は機内にエンターテイメントサービスがないしターミナルも簡素なので、それを補完するための低コストなサービスということになり、もし一般的になってしまえば一つLCCのデメリットが消えることにもなる。そういった意味ではLCC主導で進んでいく方が正道かも知れない。


今回の全日空のサービスは上級ラウンジでの提供となるが、中身の違いだけであって、一般ラウンジだろうがそこらへんのロビーだろうが同じサービスが提供出来るはずで、どちらかと言えば那覇空港でのLCCのサービスの方が広がるかどうか注目したいところではある。


例えば空港ロビーで、100円などの有料でこのサービスを提供するといった形であれば全くの第三者の業者が参入可能なはずだ。家から他のサービスで映像をダウンロードしてくるのと何ら変わりない。


上級顧客向けの差別化要因としてはかなり弱いのではないかという気がする。上級ラウンジ利用者はビジネスクラス以上の利用者が多く、機内へのコンテンツ持ち込みはさほどインセンティブにはならないのではないだろうか。こうしたサービスは簡素な機内サービスのところでこそ生きてくる。



2013年3月6日水曜日

ポイント二重取り可能ならカード利用客減るのでは?楽天のポイントカード

楽天が実店舗でもポイントの付与、消費OKに 新カード発行で4月にも
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/635649/


この加盟店というのは多分、現在楽天カードで払うとポイント2倍3倍付けになる店舗のことを言っているのだと思うが、楽天カードでポイント2%付与の店舗であれば、Rポイントカードで1%+別のカードでポイント・マイル獲得、ということも出来るようになるため、楽天カードはポイント2倍の店舗ですら単純な1%ポイントのカードとしての価値しかなくなってしまう。Rポイントカードを作って楽天カードを使わずに他の高還元率カードを使用することが一般的になっていく可能性もあるということだ。


楽天ポイント自体は何でも買えるポイントということで便利なので、小売店としてはインセンティブをつける手段としてはやりようによってはTポイントなどよりも良いかも知れないとは思うが、ポイントが付与されたら楽天にその分の金額を払うとなると、一般的なポイントシステムの税効果も全くないんだろうなとは想像する。


楽天カード事業自体は最近好調であり、グループの主要事業、顧客の固定化に貢献している現状、楽天スーパーポイントがその誘引になっていたことを考えると、楽天カードを使用しないほうが得になる状況を作ってしまうのはあまり得策ではないように思えるのだが、どうだろうか。


もしRポイントカードが大いに普及するようなことがあれば、恐らくその時カード事業の収益は圧迫されているだろうと予想しておく。



クレジット決済導入ってそんなにハードル高かったっけ?

ソフトバンクモバイルが「ペイパルヒア」を本格展開へ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/635533/


自分が以前小売店舗でクレジットカード決済システムを導入したときの経験からすると、非常に小さい店舗で売上もかなり少なかったがCARDNETの端末も無料で用意されて初期費用は一切かからなかったし、手数料は4%程度というところだった。別にミニマムチャージ的なものがあるわけではないが、毎月伝票をカード会社に郵送するのでその送料がかかるくらいだ。それで一部のギフトカードの利用も出来るようになる。一応制約としてはNTTの電話回線が必要というくらいだろうか。


今回のペイパルヒアの場合、ソフトバンクモバイルでスマートフォンを契約しなくてはならないことになるので、殆どの場合は余分に費用がかかる話ではないだろうか?それを売り込むために「クレジットカード決済の導入には普通は10万円くらいかかりますよ」と言って売るのはどうなのか。


ペイパルヒアのメリットとしては恐らく、宅配などで移動端末でカード決済をするようなケースを考えれば導入コストが安くかなり手軽ということになるのではないか。ピザ屋や寿司の出前であったり、個人タクシー、または屋台のおでん屋やたこ焼き屋等の極めて小規模な業態でも導入できると考えれば可能性は広がる。仕事用の携帯電話をソフトバンクのスマートフォンに変えてしまえばいいだけなので、維持コストもかなり低くなる。それ以外の店舗の店頭での決済であれば特にメリットは無いように思う。


しかし、この記事もまた一読しただけでペイパルヒアがどのようなものか理解できなかったのだが、読解力の問題では無いように思うのだが、ITが絡む記事はどうしてこう説明が足りなかったり間違っていたりするものが多いのだろうか。ペイパルヒアが「店舗の方の」スマートフォン端末にカードリーダーを装着する、という点が書いてあればすぐに理解出来たのだが。



2013年3月5日火曜日

ITの話は分かりづらいのか?自動車を4G LTEでWiFiスポット化というお話

自動車がWiFiスポットになる? 「4G LTE」GMなど開発中
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/it/internet/634547/


GM、自動車内での広範囲な4G LTEサービス展開を発表
http://media.gm.com/media/jp/ja/gm/news.detail.html/content/Pages/news/jp/ja/2013/Feb/0226_GMJ1.html


正直このizaの記事を読んだ限りよくわからなかったのでソースに当たってみたが、このカーセンサーの書いた記事については、書いた人の理解度が低いのかちょっと変だしミスリードの部分がある。


カーセンサーの記事では、


>車そのものをWiFiスポット化して、第4世代通信システム「4G LTE」が利用できるようになる。


と書いてあるがこれは間違いで、「4G LTE」を利用して車内をWiFiスポット化する、というのが正しい。


そしてこのメリットは、GMの発表によれば、車に4G LTEのアンテナを搭載することによってスマートフォンなどに比べて高感度で安定的に通信ができる点にあるということになる。つまり、「通信環境」をスマートフォンの機能に頼る必要がなくなる、ということを言っている。


これをカーセンサーの方では、情報が車載機器で取得できるからスマートフォンに頼る必要がなくなる、というふうに間違えて解釈している。4G LTEで多くの情報が取得できるメリットについてはGMの発表のほうでは別途に書かれている。


正直、最初のこの記事の見出しを見た時は、自動車がWiFiスポットとなって周囲の自動車と繋がってWiFiの面展開を実現するような話なのかと思って開いたら、そういう話ではないのはわかったが、なんだか意味が通らない記事が書いてあったので、元の発表に当たったら割と納得行く話だったので、指摘させていただいた。


自動車に高速移動体通信システムを搭載する方向は、時代の流れとしては実に正しいと思う。自動車という大きな物体にアンテナを搭載できるメリットはやはり大きいだろうし、やることもシンプルで技術的、コスト的なハードルも低いはずなので、早期に標準的な仕様になっていくのではないかと思うが、各国、各キャリアで通信方式が異なるのでその辺りがどうなるのか、来年以降注目されるところではないだろうか。


まずはタクシーなどでWiFiが自由に使える、というのは当たり前になってくるのではないかと思う。今日ではモバイルPCを持ってWiFiが繋がればそこで仕事が出来るようにしている人も多く、タクシーは訴求効果が高いのではないだろうか。



「省エネ」の目的は様々だが、あらゆる経営者は検討くらいしろ

震災教訓の省エネ武装 LEDパワー展開
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/634932/


ドコモ、ショップ省エネ化 14年度に全店LED照明化
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/633872/


ファミマ、3割省エネの次世代型実験店をオープン
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/retail/629757/


コンビニ大手 太陽光発電導入 1万店視野 サークルKは来春から
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/retail/615614/


企業にとっての省エネの目的を列挙すると、


1.電気代、ランニングコストを削減して利益を上げること
2.環境負荷の低減を実現したり、それをアピールすること
3.災害などの電力不足のリスクを回避すること


といった目的が挙げられ、それぞれに経営判断がかかってくるだろう。


中でも最も簡単なのが1の電気代などのランニングコストを削減することでトータルで利益を上げるという視点であり、これが最もよく効く代表格が24時間営業のコンビニということになる。だからこそ既にセブン-イレブンは全国で10000店舗以上で全面的にLED照明を導入してきているなど、急速に普及が進んでいる。


もともとコンビニ業界というのは経営判断のスピードも速いし、ランニングコストの細かい部分にも割とセンシティブなのでこれほど大規模な投資行動だというのに素早く進んでいるということはあると思う。同じように24時間営業や長時間営業である業種はファミレスや弁当屋などいろいろあるだろうが、こんなに進んでいるか、そもそもLED照明を導入して利益が増えることを認識出来ているか。


24時間営業でなくとも、例えばオフィスビルの運営などをしていればLEDに換えたほうがいいし、実際に進めているところもある。


行政としてはこの経済性をテコにして消費電力削減を一気に進めたいということになるが、もしあらゆる経営者が検討し、進めていけばもっとドラスティックに動いていていいはずだ。そこを考えずに電気代や交換費用を浪費している経営者がいかに多いか、ということになる。


もちろん初期投資が必要になるので、その点で変更に踏み切れない事業者も多いだろう。こうしたケースについて、費用対効果を測定してその費用を融資できるような仕組みがあると「省エネ」は進みやすくなるかと思う。金融機関はだいたい事業体の信用を見るしかないので厳しいが、行政はこういった仕組みづくりを検討してはどうか。



2013年3月2日土曜日

基本を蔑ろにしておきながら「経営者の知恵」を説く日本マクドナルドの迷走っぷりに疑問

消費増税前に値上げする
原田泳幸・日本マクドナルドホールディングス会長兼社長に聞く
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130226/244214/?P=4&nextArw&rt=nocnt


原田会長は日本マクドナルドを低迷から救った素晴らしい経営者であったことは間違いないのだが、最近の低迷と迷走っぷりに会長直々の采配が絡んでいるところを見ると、先行きが明るいとはとても言えない。むしろ最近は何かする度に今後うまく行く理由がどんどんなくなっていっている。


私は公認販売士2級の資格を持っているので、一応マーケティングやマーチャンダイジングの基本的な知識は持っている。その立場からして、ここ数年でマクドナルドの商品構成、プライスラインが崩れたせいで利益が低迷し、また頻繁な価格の変更やオペレーションの変更によって消費者からの信頼を失ってきているのは疑いないと思われる。マーチャンダイジングの基本がなっていないように見えるのだ。


今のうちに値上げをして消費税増税時には価格を変更しないことで消費者が安心するなどど言っているが、最近のマクドナルドの頻繁な価格の変更や断続的な値上げを見て、どこを安心するというのか。メニュー表を隠してサイドメニューの価格がわからないようにしてしまうような態度を見て、一体どう安心感を持てというのか。


食生活というのは、習慣であり、飲食業の売上を安定させるのは固定客である。(小売業においても買回り品などは同じだ。)今後末永く利用したい、という顧客をどんどん蔑ろにしながらカンフル剤を射ちまくって生き残ろうとするような姿勢で、この巨大なチェーン店は維持出来るものだろうか?かなり疑問だ。



2013年3月1日金曜日

デザインが残念なことに。4月からPanasonicブランドのeneloop

パナソニック、繰り返し回数が伸びた「eneloop」と、容量が増えた「充電式EVOLTA」
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20130228_589775.html


パナソニック、充電電池の新製品を4月発売 引き続き「エボルタ」「エネループ」とも
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/634191/


今度のeneloopとEVOLTAの新製品は、eneloopでは繰り返し使用回数や残存率を高め、EVOLTAでは電池容量増加という方向性になっている。


ただしユーザーとしてはこれはEVOLTAの存在意義はほとんど無いのではないかと自分は思っている。繰り返し使用回数に差があるということは、電池の劣化率に差があるということであり、使っているうちに容量が逆転し、eneloopの方が上になるということだ。


計算過程は恥ずかしいので公開しないがざっくり計算した印象を言うと、ハイエンドではまず一瞬でeneloopの方が上になるどころか、EVOLTAの方は150回程度でスタンダードモデルのeneloopやEVOLTAに負けるほど劣化するなど、まずハイエンドのEVOLTAは本当に存在意義がない。eneloopのほうは300回程度まではスタンダードモデルよりはまだ上だ。


スタンダードモデルで比較すると、500回目くらいで並び、その後はeneloopの方が容量が上となる。お手軽モデルでも1600回目くらいで容量が逆転する。


充電器も共通となることだし、もうEVOLTAは充電池のブランドとしては止めてしまっていいのではないかと思える。


それはともかく、今回のこのeneloopのデザインの酷さである。Panasonicのロゴを大きく表示して、小さくeneloopと書いてある。これまでひと目でeneloopとわかり、さらに充電器やらモバイルチャージャーなど統一されたデザインで、買い足すことの喜びがあるデザインだったのが、全く台無しだ。EVOLTAとの区別もつきにくい。発売され次第パナソニックに個人的に抗議しようと思う。


このような三洋のブランド色を徐々に消そうという努力は何のために行なっているのだろうか。それともPanasonicブランドの方がeneloopよりも付加価値があるとでも勘違いしているのだろうか。昔、D-snap audioの広告があまりにも酷いと書いたことがあるが、パナソニックはつくづくこういったところでセンスがない。


【関連記事】
三洋の充電池「エネループ」、ブランド存続へ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/596644/



NTT東のオンラインストレージ、単なるインターネットストレージなら意味不明

NTT東が大容量ストレージを光加入者に安く提供
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/633626/


【別紙1】「フレッツ・あずけ~る」の概要
http://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20130226_01_01.html


とりあえず現行のDropboxよりは安い価格設定ではあるが、フレッツ光会員専用サービスというところが引っかかる。


インターネット上にあるのであれば限定サービスにする必要はないはずだし、上の【別紙1】の図を見ると完全にインターネット上に置かれているし、当たり前だがフレッツ以外からもアクセスできる。フレッツ光会員に便宜を図る目的ならば会員割引とすれば良いし、もう少し多めの容量を無料にするなどすれば普及させやすく、フレッツの営業上も有利になるはずだろう。


ただ単に小銭を稼ぐために参入したとするならば、限定サービスの意味がわからない。限定サービスとするならば、フレッツからは直通でインターネットを介さずにアクセス出来て速い、くらいのことをすればオンラインストレージとしては格段に面白いのだが、どうやらそんなこともない。


もしNTTコミュニケーションズのようなTier 1プロバイダが普通に参入するのならそれはそれで回線の太さと安定性から非常に意味があるし、NTTコミュニケーションズと太い回線で直結しているNTT東日本が普通に参入するのも別に良いと思うが、会員限定というのでは非常に中途半端な感じだ。


会員だから価格が安い、というところだけであればGoogleドライブやAmazon Cloud Drive、あるいはYahoo!ボックス(これは1000GBを月1000円で提供予定と言っておきながら早2年近くなので詐欺っぽいが)の方がそもそも安いし、無料で使える容量も別に多くない。


おそらくフレッツを退会すると使えなくなってしまうという性質のものだろうから、自分としてはこのサービスはこのままであれば絶対に誰にも奨めない。



2013年2月28日木曜日

自力で持ち直さなければ潰れて当然。特例措置で延命した中小企業

「平成の徳政令」3月末で終了 被災地の連鎖倒産に恐々
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/634140/


中小企業への円滑化法終了、金融庁が相談受付 25日から全国で
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/632576/


金融庁が「資金繰り支援続ける」 円滑化法の期限切れで説明会
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/632278/


もともと円滑化法は金融機関からすればかなりいびつなことを要求される法律であり、また、これが続くようなら中小企業への新規融資については及び腰にならざるを得ないものでもあるため、絶対に長期にわたって続けてはならない法律だった。今後も余程のことがない限りこんな法律を施行してはいけないと思う。


結果的に後に起こった東日本大震災に絡んで偶々効果を上げた面があると思われるので、良かったのではないかとは思う。


しかしこの間に企業は立て直すか倒産・廃業をしていくのかを選択しなければならなかった。経済の状況は変わっていき、景気の回復は時計の針が戻ることを意味しない。その事業が儲からないものであれば、新たな道を探さなければならない。続ける選択をするならば、少なくとも融資を受けようとするならば、自らその展望を示さなければならない。


中小企業は雇用を担っている存在であるから、政府としては同時に大量の倒産が発生することは社会不安や社会保障費の負担などにも繋がるため、避けるようにしているわけだが、それに乗って守られたまま生き続けるのは、やってはならないことだ。必ずどこかの誰かが負担をしていて、いつかそれは消える。


補助金漬けの農業も、被災した自治体も、同じことだ。



2013年2月26日火曜日

ネットが繋がればどこへでも行く 例え北朝鮮でも?

北朝鮮、外国人向けサービス開始 モバイル接続
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/633445/


北朝鮮は2008年頃からインターネットの整備を積極的に始めていて、中国からバックボーンを引いているというが、サイトの閲覧制限などが非常に厳しく国際接続は限られていると言われている。


このニュースだけではよく詳細がわからないが、外国人向けにはこのほど規制なしのインターネットを提供し始めたということだろうか。これも外貨獲得の一つなのかも知れないが、こうしたことが出来るインフラがあるということは重要で、例えばコールセンターの誘致なども潜在的には可能なのだろうと思う。


北朝鮮は一人あたりGDPは最貧国と云われるほど低いが、識字率95%以上でその他の教育水準も途上国としては割と高い水準にあるとされており、さらに税金も安いため海外の製造業はそのため北朝鮮に工場を持つなどしている。


インターネットが割としっかりしていれば、コールセンターもそうだし、タックスヘイブンとして金融業が入っていくということも考えられなくはない。



Firefox OS、 面白いが普及はかなり厳しいのでは

Firefox OSはHTML5ネイティブのような構造で、今多くのソフトウェア提供者がiOS, Androidネイティブのアプリを供給しているが、Webアプリ開発者は比較的簡単にFirefox OSに参入できるため早期にエコシステムが回るのではないかという期待があると言われる。この点は普及しなかったWindows Phoneとは明確に異なるかもしれない。


しかしFirefox OSも結局のところ、iPhoneが辿ったHTMLアプリとネイティブアプリのパフォーマンスの差からHTMLアプリに一本化出来なかったという道を辿らざるを得ないように思える。差は比較的少ないとはいえそこには汎用のWebアプリとFirefox OSネイティブとして最適化して開発されたアプリのパフォーマンスには間違いなくギャップがある。


KDDIなど世界の事業者がFirefox OSに参入するが、これは普及価格帯の製品の拡充の可能性のためにとりあえず参入してみる、という風に見える。しかし、中心となるSOCの開発が急速に進む中でAndroidでも中国や台湾などのメーカーの大量の参入もあり低価格帯の商品がどんどん増えていて、iPhoneすら普及価格帯の廉価版が出ようとしており、更なる低価格化が進む中で、高級なCPUが要らないというFirefox OSのメリットは完全に霞んでしまうだろう。商品価格に占めるメインチップ関係の割合はこれまでのPCの歴史と同様にどんどん下がっていくのは間違いない。しかも本当のネイティブアプリが沢山あるiOSとAndroidに快適さでも勝てないという状態になると想像する。


そして、普及のためには、例えばBloomberg AnywhereやWindows Exchangeなど人によっては必須のアプリを多数取り込まなくてはならない。Blackberryはある程度個別にそのような事例を対応したためWindows Mobileに比べて勝っていると言えると思う。Mozillaがそのようなことをするようには思えない。そして既にiOSとAndroidで満たされているところにソフトウェア・ベンダー側から擦り寄ってくることもないだろう。


結局はFirefox OSは極めて一時的にラインナップの一部を占めるに過ぎないだろうというのが自分の予想だ。


【参照記事】
auが新OSスマホを商品化 来年中を予定、「ファイアーフォックス」基本に
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/633274/


【参考記事】
まだチャンスはあるのか?Firefox OSレビュー 第1回 ブラウザから生まれた「Firefox OS」とは何か?
http://gihyo.jp/lifestyle/serial/01/firefoxos/0001


 



初心者がソースネクストという厄介なものを手にする悲劇

ソースネクストが米ドロップボックスと提携
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/infotech/633173/


だそうだが、ソースネクストというのはこういった提携をスパっと開始するのはいいのだが急にスパっと打ち切って事実上サポートを停止したりしてユーザーを置き去りの難民にしてしまうことがあるイメージがあってあまり肯定的にこのニュースを見られない。


Dropboxから見ればそんな胡散臭い会社だとは知る由もないわけで、ホイホイ乗ってしまうところに悲しさを感じたりする。


Dropbox自体は非常に優秀なクラウドで、マイクロソフトなど他社は同様のサービスで追随しているが、やはりデファクトスタンダードはDropboxだろう。その決済手段が多様化するのは悪いことではない。


しかし、もしソースネクストがDropboxのパッケージを販売するとすれば、販売したはいいがサービス継続費用はカードで直接支払われてしまってはおいしくない。だから本家Dropboxとは区別されてしまうのではないか。つまりソースネクスト版を購入した場合はその後もソースネクストのチケットを購入しなければ継続出来ないような仕組みにしてしまうのではないかと思う。


クレジットカードでの継続払いの場合であれば毎月自動的に支払われ、忘れてしまうなどといったことはほとんど起きないだろう。もしソースネクスト版では継続の手続きを頻繁に行わなくてはならないといったことになれば、最悪はデータ削除といったことにもなりうるのではないか。そして、ソースネクストがいつものように提携を解除してサポートをストップした場合、データに危険はないのか、特に初心者にとって大丈夫なのかという不安が起こってくる。


自分はこういった継続的なサービスについて、初心者にソースネクスト製品は奨めない。



2013年1月22日火曜日

どうせ電力会社の発電部門なんてそのうち廃れるんだから分離とかしなくていいんじゃないの


まず送電側は独立性がどうとかっていうのは別にいいというか、発電部門は一応あった方が発電量の不足による電力不足、停電などについて責任の所在がはっきりしていいのではないかと思う。


送電側に必要なのは独立性ではなく広く公正に電力を買い取れる体制であって、発電と送電が法的に分離していようがいまいが関係ないと思われる。また、電力の質について金額的に評価することはなかなか難しい。


電力の競争のために必要なのは会社の仕組みをいろいろ弄ることではなくて、とりあえず財政出動でもなんでもいいのでスマートグリッドなりのインフラを整備して小口売電をオープンにすることと、末端側の蓄電設備を普及させることに尽きると思われる。


そうなると、電力料金が高くなれば発電が盛んになり、安くなれば電力を積極的に買うようになり、また発電方法、発電元が分散し、蓄電もされ、価格は安定し災害などの緊急時にも安定する体制が出来るようになる。


そういう競争原理の働く状態であれば現在の電力会社は自ずと発電を減らしていくはずで、わざわざ法的分離などというくだらない事に費用を掛ける必要などないはずだ。


参照ニュース


電力システム改革、発送電分離は「法的分離」へ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/623945/


新政権のもと電力戦略を 発送電分離案は凍結せよ
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/econpolicy/614144/


茂木経産相、電力システム改革、2月に意見集約
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/622119/



2013年1月16日水曜日

米テキサス州で端末据え置き型の電子図書館。電子書籍時代の図書館のあり方とは

参照記事
ネットカフェ? 米テキサス州で今年秋に"紙書籍フリー"な電子図書館「BiblioTech」がオープン予定
http://hon.jp/news/1.0/0/4055/


元記事
Bexar set to turn the page on idea of books in libraries
http://www.mysanantonio.com/news/local_news/article/Bexar-set-to-turn-the-page-on-idea-of-books-in-4184940.php


端末を各座席に並べて電子書籍にアクセス出来るという図書館で、今秋オープンするという。


普通に考えれば、技術的にはこのようなサービスを建物を建ててハードで行う必要などないはずで、なぜこのようなまどろっこしいことをするのかという疑問がある。ここには書籍が電子化へ向かうこの時代のジレンマがあるのだと思う。


図書館というのはそもそも何だろう、どのような役割があるのだろう、というところから考えなくてはならない。図書館は文化や知識を蓄積し、またそれを大衆に開放することによって知識、教養、娯楽、文化を供給し、社会を豊かにする役割を持っていると言えるだろう。


それはしかし、少なからず著作者や出版社が作ったものを回し読みすることで費用対効果を高めているということから成立している面がある。とはいえ多数の図書館が需要の低い書籍の潜在需要を引き出して出版を支えている面も少なからずあるとも言える。


これが電子書籍の時代になるとどうなるか。発行、増刷、流通といったところにかかる限界費用がほぼゼロになり、ユーザー側としても技術的に複製するためのコストがゼロに限りなく近づく。紙の書籍が持っていたコピーとしての価値、モビリティの価値すらもゼロに落としていってしまう。


図書館は書籍を購入することで作り手に一応の利益をもたらしてきた。しかし電子図書館の場合では閲覧数がどんなに増えようとも購入点数を増やす必要もないし、いつでも読めるようであれば消費者自身が購入する必要がなくなってしまう。これまでの図書館の買い切りでは作り手の利益を守れず、書籍文化を破壊してしまうことになる。しかし、これまで図書館が担ってきた役割をどこかでカバーする必要がある。


その答えとなりうる一つが端末据え置き型の電子図書館ということになるだろうし、日本で言えばマンガ喫茶が電子図書館として蔵書を持つような形態を考えればわかりやすいかも知れない。著作者、製作者の利益を守るためには、提供する価値と受け取る金銭がバランスしないといけないので、何らかの形でユーザーを絞ることが必要、ということになる。そして端末数や稼働時間に応じて権利者に使用料を分配するといったやり方になるのではないだろうか。この方法の良いところは、出版社や著作者として受け入れやすいというところにあり、これは非常に重要なことだ。


もう一つの有力な方法論がyomel.jp やau のブックパスなどの定額読み放題サービスで、内容が充実すればまさにオンラインの電子図書館として機能してくる可能性を秘めている。しかし今のところ大手出版社や著作者にとっては受け入れがたいのではないか。その点が徐々に変わってくるのかどうかを見守って行きたいところだ。


関連記事
月額315円で読み放題 電子書籍のスマホ向けサービス続々
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/household/608999/


【新商品・サービス】月額590円で電子書籍が読み放題
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/product/618193/


 



2013年1月10日木曜日

那覇空港の拡張前倒しは素晴らしい決断

那覇第2滑走路に200億円 政府が追加拠出 沖縄県の要望受け
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/620734/


那覇空港第2滑走路の工期を7年から5年に縮めるために追加拠出をするということで、非常に効果的な政府支出と言えると思う。


沖縄はその地理的要件として東アジアの多くの大都市から近いという絶好のハブ空港に相応しい位置にあり、その地理的重要性ゆえにかつて日本からシャムまでを繋ぐ貿易国の琉球が存在し、米軍は非常に大規模な基地をつくり、ANAは物流拠点と設定した。


否が応にもその需要は高まり、早期の空港拡張が待たれるところだろう。国際便が充実すれば那覇は国際都市としてその価値を高める。東京、ソウル、北京、上海、香港、台湾、マニラなどが3時間圏内、バンコク、シンガポール、ジャカルタなどがおおよそ5時間圏内というのは実はとんでもなく利便性の高い場所なのだが、今は直行便はかなり少ない。


そして沖縄の国際都市として発展しやすい要件として、既に小売業やサービス業が英語や外貨に対応していることが多いという点も強い。今すぐにでも国際ハブ都市として爆発的に発展を始めてもおかしくないはずなのだ。


それを見越した上で沖縄には積極的に早期のインフラ整備が望まれる。交通渋滞悪化の恐れもあり鉄道のほうも早期の整備開始がなされるべきだろう。



2013年1月9日水曜日

iPhone廉価版はAppleの利益を損ない首を絞める可能性がある

「iPhone」廉価版、年内発売か 米紙報道
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/worldecon/620507/


アップル、iPhoneの廉価版を開発中=関係筋
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324890804578230121056393806.html?mod=WSJJP_Technology_LeadStory


スマートフォン市場拡大のなか、Android機が着実にシェアを押さえて来ているが、そんな状況に焦りがあるのか、AppleはiPhoneの廉価版を開発し、発売するかどうかを考えているようだ。


だがiPhoneの廉価版を発売した場合、競合するのは有象無象の廉価なAndroid機たちではなく、従来の高価なiPhoneのほうになるだろう。これはAppleにとって致命的なほどの不利益となる可能性をはらんでいる。


これまでAppleはiPhoneは常にフラッグシップモデルのみの新機種を発売し、過去のフラッグシップモデルを実質的に廉価版として扱ってきた。この方法の場合、エンスージアスト層とイノベーター層、フォロアー層の一部が新機種へ向かい、残りのフォロアー層とライト層は型落ちモデルを選択するというような形になり、売れ残りなどが利益を圧迫する事態もあまり起きていない。


また、iPhoneは基本的にリセールバリューが高いことからエンスージアスト層にもイノベーター層にも価格の高さの割に手を出し易く、新機種が短いサイクルで発売されても発売されるたびに売れていったという面がある。


新製品発売の度に大量に中古市場に流れ出る型落ちのiPhoneも人気が高く、累積販売数に比した稼働率はAndroid端末よりかなり高く、これからもその傾向は高まるのではないだろうか。こうしたやり方を続けていけば、実稼働数は着実に増加していくはずだ。


ここへ廉価版の新機種も投入するというサイクルになった場合、イノベーター層とフォロアー層の多くは廉価版に流れ、ライト層の一部も廉価版に流れる。さらに廉価版の存在のせいでフラッグシップモデルのリセールバリューが落ちることもあって新製品発売の度に買い換える層は大きく減って、売上は激減するだろう。


結果、Android端末のような使い捨ての方向へ進み、稼働率も下がり、iOS市場の未来に影を落とすことになると思われる。


以上の理由から自分は、iPhoneの廉価版を用意するのは戦略的に間違いであろうと考えていて、おそらくAppleも今年は投入しないのではないかという風に思う。