二大政党制を目指す立場というのは本来なら個別の主張の違いなどよりも大枠の話なので、個別の主張が多少異なったからといって旗振り役のはずの小沢一郎が離党して二大政党の片方を分断して小政党乱立、1強の状態を作ってしまうというのはおかしな話で、もともと理想を描く力のある政治家であっただけに悲しいものがある。
どうしても政治資金が必要という状況から、資金繰りに苦しんだりという状況へ移り変わり、政党を壊しても、政党交付金の仕組みを悪用した脱法的な方法をとったとしてもとにかくカネが欲しい、という状態になっている。
自由党解党以降の小沢氏の政党交付金をかすめ取るやり方は政党政治とそれを補助する政党交付金の制度に対する否定でもあり、そのことが一般的にも認知されるにつれ政党交付金自体をやめるべきだという話にも繋がってくる。
麻生太郎などのように私財を売却して億単位で政治資金に充てる政治家もいるし、他にも政治資金のために自宅を売却したり担保に借金をする政治家はいくらでもいる。
政治家同士やマスコミ、支持団体を維持するために大量のカネが今でも本当に必要なのかというのは疑問ではあると思うし、それを国の制度として肯定する必要は今はないのではないかという気がする。
マスコミや政治家同士のつながりなどは高度情報化社会において意味が徐々に薄れてくるとともに、大衆もそこから離れなくてはいけない。支持団体という概念はそもそも本来は秘密選挙の理念からすると現状よりもう少し薄いものでなくてはおかしいとも感じる。
やはりそのあたりの変化は個人がほとんど自立したポリシーを持つ時代へと移り変わる過渡期であるからもどかしいものではあるが、いずれ近い将来、政治に財力がいらない時代になると期待するしかない。
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