「iPhone」廉価版、年内発売か 米紙報道
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/worldecon/620507/
アップル、iPhoneの廉価版を開発中=関係筋
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324890804578230121056393806.html?mod=WSJJP_Technology_LeadStory
スマートフォン市場拡大のなか、Android機が着実にシェアを押さえて来ているが、そんな状況に焦りがあるのか、AppleはiPhoneの廉価版を開発し、発売するかどうかを考えているようだ。
だがiPhoneの廉価版を発売した場合、競合するのは有象無象の廉価なAndroid機たちではなく、従来の高価なiPhoneのほうになるだろう。これはAppleにとって致命的なほどの不利益となる可能性をはらんでいる。
これまでAppleはiPhoneは常にフラッグシップモデルのみの新機種を発売し、過去のフラッグシップモデルを実質的に廉価版として扱ってきた。この方法の場合、エンスージアスト層とイノベーター層、フォロアー層の一部が新機種へ向かい、残りのフォロアー層とライト層は型落ちモデルを選択するというような形になり、売れ残りなどが利益を圧迫する事態もあまり起きていない。
また、iPhoneは基本的にリセールバリューが高いことからエンスージアスト層にもイノベーター層にも価格の高さの割に手を出し易く、新機種が短いサイクルで発売されても発売されるたびに売れていったという面がある。
新製品発売の度に大量に中古市場に流れ出る型落ちのiPhoneも人気が高く、累積販売数に比した稼働率はAndroid端末よりかなり高く、これからもその傾向は高まるのではないだろうか。こうしたやり方を続けていけば、実稼働数は着実に増加していくはずだ。
ここへ廉価版の新機種も投入するというサイクルになった場合、イノベーター層とフォロアー層の多くは廉価版に流れ、ライト層の一部も廉価版に流れる。さらに廉価版の存在のせいでフラッグシップモデルのリセールバリューが落ちることもあって新製品発売の度に買い換える層は大きく減って、売上は激減するだろう。
結果、Android端末のような使い捨ての方向へ進み、稼働率も下がり、iOS市場の未来に影を落とすことになると思われる。
以上の理由から自分は、iPhoneの廉価版を用意するのは戦略的に間違いであろうと考えていて、おそらくAppleも今年は投入しないのではないかという風に思う。