金融緩和さらに加速、強まるリフレ色に市場期待 日銀総裁案提示
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/633430/
実質金利にインフレ率を足すと名目金利になるのでインフレ率を高めれば名目金利が上昇する、という理屈でリフレ政策は金利を上昇させ、日本の場合は累積債務が大きいので財政の急激な悪化に繋がるので良くないというのがリフレ政策に反対する意見だろうと思う。
しかしこういうことを言う人達には、元々深刻なデフレ状態というのがどういう状態にあるのかという考えがすっぽり抜けているように見える。単純にデフレに対する問題意識も現状認識も薄っぺらいんじゃないのか。
デフレ下であっても金融システムの都合上で金利は殆どの場合ゼロより上へと押し上げられている。余程の場合はマイナス金利もあるが、金融が成立しなくなるので長く続くことはないし、大幅なマイナス金利というのもあり得ない。
その状況下で、デフレから脱却した段階で金利は本来あるべきゼロの状態へと移行し、その過程では長期国債の買いオペを行うこと自体が金利の上昇を抑えている状態にある。こうしてデフレ状態は終了し、健全な経済へと戻ることになり、適切な段階で着地すれば急激な金利の上昇もない。
もちろん多少金利が上昇して財政赤字の額面の膨張に繋がることはあるが、それはデフレの害に比べればはっきり言って瑣末な問題に過ぎないと私は思う。