米国からはほぼ、日本のコメの関税を守るなら米国の自動車の関税を守るということが言われている。現在、米国へ輸出する際の自動車の関税は2.5%となっているが、これを回避するために米国での生産を行なっている。
正直言って例えば途上国での生産にシフトして空洞化する分にはある程度しょうがないという気がするが、日本以上の先進国(所得が高いという意味で)である米国に雇用をとられているというのは極めて気持ちが悪い。
コメの関税は778%、小麦は250%だが、これを廃止すると何が起きるか。コメ市場は4兆円、自動車市場は44兆円だ。市場規模としてはこんなものだが、日本人にとって命であるコメが一律に高くなっていることは僅かな農家にとっては良くても一般の国民、特に低所得層にとっては大きな負担である。
減反政策をし、補助金を出し、高価格を維持することで一般の国民は日々大きな負担をしている。コメはこのくらいの値段が当たり前、という意識は国民に染み付いてしまっている。本来はもっと安くていいはずで、家計への負担はもっと少なくていいはずなのに。
小麦はそもそも関税は高くても政府が関税ゼロで輸入しているものだから何の保護にもなっていない。
こういったくだらない行政をやめて、いいものをつくって自由貿易をするという当たり前のことをしていけばいい。一票の格差によって保護されているのうのうとした農家の人たちの立場に、私は厳しい視線を送る立場をとる。それに乗って搾取をする農協組織も大きく切り崩す必要があるだろう。
もちろん、競争力のある良い物を貪欲に作っていき、市場を取りに行く意欲的な農家には敬意を表したい。
【参照記事】
アベノミクス加速に輸出企業歓迎ムード TPP「期待したい」http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/633441/
TPPへの理解進むが地域でばらつきも 産経・FNN合同世論調査
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/633396/
TPP交渉参加へ米から「満額回答」 反対派説得、下地整う
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/632838/