最近マクドナルドにもあまり行っていなかったのだけれど、ふとクーポンのアプリを開いてみると、小食な私にちょうどいいのがあった。
チーズバーガー
ポテトS
ドリンクS
おもちゃひとつ
290円
おもちゃは要らないので、これをおもちゃ抜きで頼めばちょうど良いだろうなと思いつつ、「ハッピーセット おもちゃ抜き」でぐぐってみると、店員と面倒なやり取りをしたり、おもちゃ抜きを断られたりしているケースが見られる。そんなにトラブルになるようなことか?
一方で、普通のハッピーセットはハンバーガーかチーズバーガーを選べるのだが、クーポンがチーズバーガーの方にしかないのでチーズバーガーのハッピーセットをチーズ抜きで注文する人がいるようだ。そりゃそうなるわな。ハンバーガーの方にクーポンを用意していない時点で品揃えの整合性が崩れている。
しかし本来はチーズバーガーのチーズ抜きはハンバーガーという別商品になってしまうため不可ということで、各店舗では裁量で対応しているようだ。↓参考
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1370241138
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1372061593
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1274180097
回答しているマクドナルドの従業員の方で、「会計時に駄々をこねる大人」という表現があるけれども、これはマクドナルド側のマーチャンダイジングが狂っていることから来ている問題であって客を悪し様に言っているのはおかしいのだよね。
海外のマクドナルドでたまにソーセージエッグマフィンセットのエッグ抜きとかやることはあるけど、メニュー表示をシンプルにするために(日本マクドナルドが現在やっているように見せかけだけではない)ソーセージマフィンのセットを用意していないことは店員も百も承知なので全く問題なく通る。
それはさておき。
ハッピーセットの通常価格はチーズバーガーで440~480円、ハンバーガーで420~450円らしい。まず、おもちゃ抜きで注文しようという状況を引き起こすほどのクーポン値引きは、マクドナルド本部が意図しているところなのだろうか。おもちゃをバラ撒くことはリピーター確保に必要という意図であればそれはそれで良いだろうけれど、ハンバーガーを除外する意味がない。
単純にクーポンの設計と価格設定のミスを犯しているということだろう。ハッピーセットの商品を個別で単品注文すると、
チーズバーガー 120円
ポテトS 190~230円
ドリンクS 100円
合計410~450円+おもちゃ
恐らくおもちゃまで含めたセットとしての値引き額が60~70円で、ポテトSの値段を高めに設定していることから考えるとそもそもの価格設定が高く、チーズバーガー単品という「目玉商品」(小売用語として)を目当てに来た客をサイドメニューに誘引する効果がほとんどない。
実のところ他の商品も含めて、いまのマクドナルドの商品全般に、客単価アップのためのマーチャンダイジングが機能していないということが言える。これが出来ていないと、いくら新しいバーガーの新商品を投入しても効果は薄いだろう。
一方でこの290円クーポンに惹かれて来た客は、どう転んでも440~480円で買う客になることはないだろう。もはやマクドナルドのハンバーガーやポテトの味を知らない人などいないに等しいわけで、体験版、入門版のようなやり方は意味が無い。業界の王者ゆえの苦労ではあるが、また王者であるがゆえに教科書通りにやって間違いはないということでもあるはずだ。