2014年5月25日午後5時頃に岩手県滝沢市でのイベント中に起こった、AKB48の川栄李奈さんと入山杏奈さん等3名が負傷した傷害事件。
この事件により、AKB48のビジネスモデルが大いに揺らぐなどといった話も取り沙汰されているが、実際のところはAKB48以外のアイドルグループにこそ非常に影響が大きい出来事となるだろうと思う。
AKB48グループでは直近の数々のイベントが中止・延期となったが、劇場公演はその翌日である本日も、金属探知機などのセキュリティ強化を行い強行している。恐らく握手会など各種イベントにおいても万全の体制をとって再度行っていくだろう。
しかしこれは動員数の大きいAKB48グループだから採れる策でもあり、他のグループでは予算面などでより厳しい状況に置かれるはずだ。
AKB48・SKE48・NMB48・乃木坂46・HKT48 の各グループはそれぞれシングル売上枚数が50万枚クラス以上であるのに対して、モーニング娘やE-girls、ももいろクローバーZといった人気グループですら20万枚以下という圧倒的な格差がある。
Juice=Juice、SUPER☆GiRLS、SCANDALなど中堅どころですら厳しいだろうし、Rev. from DVL やLinQなどのロコドルや、未だ売れていないグループに至っては打つ手はあるのかという状況だろう。
アイドルになりたいという若者にとって入口がかなり狭まり、アイドル界としてはとてつもなく将来に禍根を残す出来事になると思う。
しかし、打つ手がないわけではないはずだ。ここで行うべきはセキュリティ面のスケールメリットを求めることなのだから、中堅以下アイドルグループが合同でセキュリティ体制をとれるような、合同会場、合同イベントのような手を組む体制をとることができればある程度対応可能かと思われるが、果たしてこのアイドル戦国時代、それぞれの大名はそういった策を採れるだろうか。