スーパーマーケットで買い物をしていたら、ふと殺虫剤のコーナーに目が留まった。そういや常用している「おすだけベープ」(または「おすだけノーマット」)がそろそろ切れそうだったなと思い、見てみたら、おすだけベープクリスタ 250日分が953円となっていた。
あれ?これって120日分でこのくらいの値段しなかったっけ?と思いながらとりあえず買って帰る。検索してみたらどうやら発売されたばかりの新製品らしく、やはり120日用と同じくらいの値段で今も両方販売されているようだ。
よく見ると120日分の方が医薬部外品で、250日分の方は医薬部外品ではないようだ。両方とも殺虫成分はトランスフルトリンが記載されているので、濃度が違うのかとも思ったが、もしかしたら単純に1回の噴霧量が少ないということかも知れない。まあ同じトランスフルトリンだから同じ害虫に突然全く効かなくなるわけはない。
250日分の方はワンプッシュで24時間の侵入防止効果があり、業界最長を謳っている。さて、ここでこの私は何を思ったか。
仮に、今現在、蚊の媒介による感染症の危険がある地域にある世帯数が10億世帯としようか。その全世帯に、おすだけベープ250日分を年間平均4本ずつ配布すれば、マラリアやデング熱などの感染症は1桁減るだろう。
もし実際にそれをやっても、1本1,000円としても年間たったの4兆円。今までのおすだけベープ120日分で計算すると16兆円。だいぶステージが変わったんじゃないだろうか。
マラリアの9割が集中しているアフリカ中南部だけに限定すれば、2億世帯として0.8兆円で世界のマラリアの8割方を防げてしまうんじゃないか。もう一息で各国のODAでどうにかなりそうなレベルだ。
マラリアの死者は年間300万人とも言われている。その生命を救える力がスーパーマーケットの棚に垣間見えたのだった。