沖縄にセブンイレブンが参入検討のため市場調査中であるというニュースが流れたとき、ついにか、という反応とともに、沖縄はすでにコンビニがたくさんあって飽和状態だから入ってこれないよ、という反応があった。
確かに沖縄に住んでいると、こんなに必要かと思うくらいコンビニがたくさんあるように感じるが、セブンイレブンにはぜひ来てもらいたいという想いも込めて、果たして飽和状態と呼べるのか、簡単に考えてみる。
セブンイレブンが参入を考えているであろう、沖縄本島のみで考えてみると、
沖縄本島 及び 架橋で移動可能な離島
人口 約130万人
面積 約1,238km^2
沖縄ファミリーマート 222店
ローソン沖縄 163店
ココストア 94店
合計 479店
人口1万人当たり 3.68店
面積1km^2当たり 0.39店
となる。まずは全国平均と比較してみよう。
全国
人口 約12,710万人
面積 約377,900km^2
店舗数 50,173店
人口1万人当たり 3.94店
面積1km^2当たり 0.13店
沖縄県民の実感として店舗数が多く感じるが、こうしてみると、これは人口密度が高い結果であって、人口当たりのコンビニ店舗数は実はまだ全国平均よりも少ない。これで飽和状態とはとても考えにくい。
では、どのあたりが「飽和」に近い水準なのか?
人口当たりのコンビニ店舗数が多い都道府県は上から順に、
北海道
東京都
と言われている。北海道は人口密度が飛び抜けて低いため、店舗毎の物理的商圏に人口が少ない結果だろう。東京都は所謂、昼間人口が多いことが影響している可能性が高いので、沖縄のように隔離された地域と比較するのは難しそうだ。
なのでここでは、その他の中でだいたい上位に出てくる宮城県を例に挙げてみる。
宮城県
人口 約232万人
面積 約7,285km^2
店舗数 1,113店
人口1万人当たり 4.79店
面積1km^2当たり 0.15店
沖縄本島に比べると人口当たり店舗数は3割ほども多い。これでもまだ伸び続けているのだから、沖縄本島にもまだ140店舗ほどは軽く出店余地があるはずということになるのでは。
基本的にローソンやファミリーマートが隣にあっても挟まれても負けないのがセブンイレブンなので、充分に沖縄進出は可能なのではないかと思う。