恐らくこの主張については非常に単純なウケ狙いのようにとられる部分が非常に大きいと思いますが、これについては地方政治の根本的な問題の部分や、沖縄特有の問題解決策としての意味も込めていますので、敢えて声高に主張したいと思っているところなのです。
まず、単純に政策としての有効性ですが、これが沖縄だからこそ、という部分です。
まず1つ目に、沖縄の特徴として、ほぼ全域が観光地であるという点があります。つまり、どこで選挙活動や政治活動をしていても、そこは観光地であり、これから世界中から客を呼びこむリゾート地として発展していかなければならない場所である、ということです。観光客の増加というのはリピーターの積み上げですから、観光客に最悪の体験をしてもらってはいけないわけです。
沖縄は観光地として非常に人気がありますが、例えばやっとの思いで1年に一度の大連休をとって沖縄にやってきて、リゾートでくつろごうとしてやってきた人が連日の選挙演説で邪魔をされてしまっては、最悪の体験になってしまう可能性もあります。これは可能性が低いからといって無視して良いというものではないと思うのです。
2つ目には、やはり住民にとっては基本的に迷惑であるということで、これは特に宜野湾市のような密集都市では深刻なものだと思います。沖縄の特徴の一つとして、住宅地・商業地や学校・病院・福祉施設などがかなり混在しているという点があります。通常は選挙カー等の活動は学校や病院に近いところでは行わないように特別に配慮するものですが、沖縄の場合は、それを気にしすぎれば選挙活動ができないという考え方が蔓延しているのではないでしょうか?
基本的に、「選挙に当選するという大きなことのためなら、少しは迷惑をかけるのはしょうがない」という考えだと思いますが、地方政治の現場がそんなことで良いのかという問題提起のつもりでもあります。
選挙は衆議院・参議院・県知事・県議会・市町村長・市町村議会とたくさんあります。補欠選挙などもありますし、毎年なにかしらの選挙が行われていますので決して無視できるものではないはずです。
自ら街頭で大騒音を発する人々が、米軍基地の騒音はやめろと言うのも説得力を半減させてしまいます。こういった小さいことを見過ごしては米軍基地問題でも不利になりかねないですし、逆に騒音禁止を実現すれば米軍の騒音に対して大きなメッセージともなるのではないでしょうか。
こうしたことが、私が「選挙カー等の騒音禁止」を主張する理由です。全国でも先進的なケースになると思いますし、地方自治の力を見せつけることにもなると思います。