今年のルミナリエは優しい色? LEDから白熱電球へ
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201412/0007576111.shtml
いやいや、せっかくLED関係でノーベル賞が出て話題になっているこの時に日本のLEDを使わないでイタリアの白熱電球に全て戻すとか何を考えているのかという。まあそれはもともと白熱電球の方が光源として扱いやすい部分も大きいので仕方ないとしても、むしろ扱いづらいと言われているLEDで挑戦してもらいたいとは思うので大変残念なことではある。いつの日か、「LEDでもこんなに素晴らしい電飾が出来るの!?」と驚かれる日が来ると良いなと思う。
そして、電力供給に余裕があればこうやって使っていいという考え方はどうなのか。一般の大企業はコストをかけてオペレーション上の負担をしてまで節電計画を提出させられてきた中で、こんなに簡単に「10%も余裕あるから使っちゃお」って言われたらハラワタ煮えくり返るんじゃないのかと。余裕あるんならうちに使わせろやと思っている企業なんかいくらでもいるでしょうに。
それはそれとして、とりあえずこういった電力を多く使う場面なので、最終的には電源供給の問題からして、電力の効率によってより贅沢な電飾が可能になってくると思われる。要はLEDが白熱電球の1/6の消費電力であれば、同じ電源供給で6倍の光を供給できるわけで、それを前提として考えるならばLEDの光が寒々しいとかいう問題はコストさえ合うならば解決可能なものだろう。イタリアから毎年20万個の電球を運んでくることも考えればいずれはコストは合ってくるとは思う。
電球20万個となれば、恐らく40フィートコンテナに詰めて輸送するとしても6~10コンテナくらいは必要じゃないかと思うので、その点でもなかなかのものだ。
LEDを全面的に使用すれば、その後の解体と処分をどこかの業者に金を出させて「やらせてあげる」という方法もとれるのでは?ルミナリエで使用したLEDということで販売することを許可し、費用を回収するわけだ。
しかし、ルミナリエにLEDの時代はやって来ないかも知れない。もし有機ELがコストで並ぶという状況が早いうちに起こるのであれば、演色性の良さから有機ELは本命となる。LEDで無理やり光源特性を改善するより、よほど「筋がいい」。もし数十年後にも続くのであれば、その時は有機ELの時代になっているのではないかと思う。
とにかく全て白熱電球に戻ったのは残念なことだ。