沖縄から近い、ご近所さんの台湾
2016年1月2日から1月3日の2日間は初めて台湾に行きました。成田から桃園国際空港まで4時間ほど、桃園から那覇に帰る飛行機は1時間20分くらいでした。沖縄の気候に慣れた自分は、冬の寒さが厳しい千葉から亜熱帯の台湾へ来るとほっとしてしまいます。
チャイナエアラインの機内食。正月ですしビールもいただきました。
台北にも空港が2つあり、郊外の桃園国際空港と街中にある台北松山空港です。松山空港は思いっきり街中なので騒音規制とか時間帯の規制もある上、なぜか軍民共用空港なので、便数は圧倒的に桃園国際空港に集中しています。
しかし桃園国際空港は台北市街からかなり遠く、しかも東京や上海と違って鉄道も通っていません。約40kmの道のりを長距離路線バスに乗って移動します。
路線バスに乗るというのはなかなかハードルが高くて、スマホでGoogle Mapsで出てきた路線番号と停留所の名称を調べたのでなんとかスムーズにいけたようなものです。正直、日本人だから台湾の漢字(繁体字)がなんとなく読めるので良かったんですが、英語表記もない場面が多くて日本人以外の外国人旅行者にはなかなか厳しいんじゃないでしょうかね?
長距離バスにUSBポート
それはさておき、バスに乗って早速感心してしまったのが、バスにUSB充電ポートが完備されていること。
成田空港からのバスだと、3000円ほどする高級路線には充電ポートが完備されているようですが、1000~1800円程度の格安路線にはないようです。台北の空港からのバスは350~500円といったところですが、こういったランニングコストがほとんどかからないサービスは、提供する側の意識の問題でしょう。
到着してからもスマホを使わないといけませんから、早速ありがたく使わせてもらいました。ついでにモバイルバッテリーにも充電してしまいます。
これで、安心してGoogle Mapsで今どの辺にいて、あと何駅で到着するのか見ながら行くことが出来ました。素晴らしい。
充電ポートさえあれば、例えばスマホやタブレットでちょっとYouTubeやNetflixでも見ながら移動すれば1時間程度大したことはないわけで、とても重要な要素だと思います。
地下鉄の駅の改札外にWi-Fi・充電ポート完備
地下鉄の駅の入り口付近で誰でもPCやスマホの充電ができるようになっています。今回は利用していませんが、フリーWi-Fiもあるようです。なんと親切な。
スマホやPCの製造が主要産業の一つである台湾だからこそ、行政や公共性の高い法人のITリテラシーも高いのではないかと想像します。
東京オリンピックに向けたインフラ整備は意外と時間がない
日本も旅行者からの外貨獲得が重要になってきていますから、東京オリンピックを機に「日本は便利で困らない国だ」という印象をつけるためにもこうした充電スタンドなどのインフラ整備を急ぐべきでしょう。
一度悪い印象がついてしまったら大変です。東京オリンピックでは否応なく大量の外国人がやってきます。あと4年あると思うかも知れませんが、国費を投入して整備するとなるとかなり時間がありません。2020年3月までに整備するとすれば、遅くとも2019年度予算に組み込まなくてはいけない。そうなると2018年には計画が出来ていて予算の根回しも終わっていないといけない。
日本全国に9,000もある鉄道駅や、バスの車輌にこうした充電、Wi-Fiを設置するとなると大量の電気工事、通信工事が発生します。宿泊施設や交通インフラ自体の整備もあり作業員もとられますから、もっと早めに進めないといけない可能性もあり、そうなるとより時間がありません。
やるなら最先端・最新規格を
充電に関してはUSBの高速充電の最新規格Quick Charge 3.0があり、無線充電のQiは2015年に15Wの中電力用の規格が策定されています。Wi-Fiは主流のIEEE802.11nの後に11acや11adが出てきています。2012年に策定されたPasspointへの対応で、公衆無線LANへの接続の手間はかなり簡素化されます。
充電が速く、通信速度が速いこと、Wi-Fiへの接続の手間がかからないことは、旅行者の時間と無用な手間を減らしたり情報の入手性を高めますから、インバウンド消費を高めますし、満足度も高めます。外貨を稼ぐための国策として考えたほうが良いと思います。
東京オリンピックの機会にこうしたインフラが日本人にとっても便利になると良いですね。