「隠れ100万都市」沖縄

沖縄県の最大都市で県庁所在地である那覇市は人口約32万人で、全国的なイメージとしては地方の中都市といった感覚を持っている人が多いと思います。

実際には那覇市というのは面積が39.6平方kmと狭い地域で、実際の都市圏は周囲の市町村に広がっています。沖縄県中部のうるま市以西を「沖縄中南部都市圏」と呼び、面積は478.1平方km、人口は2015年国勢調査ベースで118.6万人となる100万都市になります。

これは昔からの政令指定都市である仙台市や広島市、北九州市と比較しても人口密度の高い都市です。

沖縄中南部都市圏 478.1平方km 118.6万人
仙台市      785.8平方km 108.2万人
広島市      906.5平方km 119.4万人
北九州市     486.8平方km 96.1万人

最近、那覇市や浦添市などでは土地価格や賃貸価格がかなり高騰してきていますが、バブルというよりは大都市の中心部のため必然的に高騰してきているという状況でしょう。キャンプ・キンザーや普天間飛行場のような人口密集地内にある米軍の用地返還を求めるのはこの点からも重要になります。

鉄道網の整備の必要性

仙台市や広島市ではJRやバスの他に市内の公共交通機関が整備されています。仙台市では市営地下鉄が南北・東西へと走っており、広島市では市が51%を出資する第三セクターのアストラムラインという鉄道のほか、民間の路面電車が走っています。沖縄ではゆいレールがあり延伸の工事が進んでいますが、全体として鉄道が足りていない、また今後さらに足りなくなってくると思われます。

沖縄中南部都市圏を一つの100万都市として捉えれば、仙台市や広島市のように市内に地下鉄などを縦横無尽に走らせるというのはむしろ当たり前のことでしょう。それが不足しているため、現在、東京よりも酷いと言われる交通渋滞が起こっており、年々深刻になってきています。このまま進めばいずれは都市機能が麻痺しかねない状況にあります。合併して政令指定都市になれば良いのですが、それが出来ないのであれば沖縄県庁が主導して公共交通機関を整備していくべき状況です。(沖縄県と市町村が合併して「沖縄都」になるのが本当は良いと思っていますが)

ハコモノの整備ばかりに莫大な公共投資をするのではなく、公共交通機関の整備への投資を早めに推し進めていくことが、今後の沖縄の発展には必須でしょう。