2024年までに沖縄県内に250店舗を出店するセブンイレブン
2019年秋からセブンイレブンが沖縄に進出し、2024年までに250店舗を出店する予定となっています。非常に早い動きであり、ドミナント戦略を得意とするセブンイレブンの真骨頂といったところでしょうか。
250店舗というのは、現在の沖縄ファミリーマートの324店舗(宮古島市・石垣市を除くと286店舗)、ローソン沖縄の224店舗と並ぶ店舗数であり、このまま行くとすれば沖縄のコンビニの件数は現在の1.5倍に膨れ上がることになります。現在でもかなりの密度でコンビニがあり商圏を食い合っている状態で、さらなる競争激化は必至です。
基本的に全国で見るとセブンイレブンは隣にローソンやファミリーマートがあっても負けることがほとんどなく、客数・客単価・利益率はトップクラスです。ファミリーマートやローソンの何割かは撤退を余儀なくされるかもしれません。
また、コンビニ1店舗あたりの従業員数は平均で20名程度とされており、250店舗となればおおよそ5,000名程度の従業員を雇用することになります。沖縄の有効求人倍率がさらに上昇する材料となることは間違いないでしょう。これは賃金の上昇を加速させる可能性があります。
セブンイレブン1店舗あたりの売上高は2億円ほどです。250店舗では500億円ほどになり、沖縄県の経済規模が約4兆円ですから、1%を超える規模となり、かなり大きいことがわかります。
ローソン・ファミマと違う100%本土資本
セブン-イレブン・ジャパンは2017年10月25日に100%子会社として「株式会社セブン-イレブン・沖縄」を設立しています。沖縄ファミリーマートやローソン沖縄が51%を沖縄資本が持つ合弁会社として設立されているのとは違い、100%本土資本ということで一線を画しています。
これはセブン&アイグループとしてはスーパーマーケットやGMSでも今後沖縄進出する可能性があるということなのではないかと思っています。沖縄の金秀本社がFC出店する動きとなっていますが、金秀グループはスーパーマーケット事業も行っており、バッティングする可能性が出てきます。りうぼうとファミリーマート、サンエーとローソンのような協力関係とは少し違うのかなという風に見えます。
イトーヨーカドー、セブン銀行、デニーズなどが沖縄へ相次いで進出するとなれば、さらに大きな影響があるでしょう。基本的に沖縄にとってこういった企業の進出は良いことだと思っていますので、積極的な進出を期待したいと思います。