沖縄県最大、イオンモール沖縄ライカムを凌ぐ規模のサンエーパルコ
2019年夏、浦添市のキャンプ・キンザー沖に沖縄県最大のショッピングモールが新たに開業する予定となっており、県内ではその建設が進むにつれ話題となっています。沖縄県の大手スーパーマーケットであるサンエーと、全国でファッションビルを展開するパルコの協業によるもので、その規模は売り場面積としては2015年4月に開業したイオンモール沖縄ライカムの5.7万㎡を上回る6万㎡が予定されています。
約3,000人の新規雇用
イオンモール沖縄ライカムでは約3,000人の新規雇用があり、沖縄県中部地区としてはやや高めの賃金での募集が多かったことから、周辺地域の平均賃金時給を50~100円程度押し上げたと言われています。サンエーパルコでも同程度の新規雇用があることが予想され、那覇市・浦添市・宜野湾市などの平均賃金時給が上昇することが考えられます。
沖縄県によると、2018年6月時点で公共職業安定所(ハローワーク)の有効求人数は28,072人、求職者数は25,305人で、有効求人倍率は1.12倍となっています。ここへ約3,000人の求人が加わるとすれば、影響は大きいでしょう。
平均賃金最下位グループからの脱出
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると2017年の沖縄県の平均賃金は全国の47都道府県中43位(ワースト5)、244.4万円とのこと。イオンモール沖縄ライカムができる前の2014年は青森県に次ぐワースト2の46位で227.7万円だったのが、イオンモール沖縄ライカムが開業した2015年には237.2万円となり、岩手県・秋田県を抜いて44位となりました。その後宮崎県を抜いて43位となり上昇していますが、未だ最下位グループにいると言って良い状況です。
サンエーパルコ開業の影響により、さらに佐賀県・山形県を抜いて、鳥取県・島根県・長崎県・熊本県・大分県・高知県などと並んで34~40位のグループに入り、最下位グループから脱出するのではないかと思っています。
2019年秋にはセブンイレブンの沖縄県進出も控えており、2024年までに250店舗を展開することが予定されていることから、その後も雇用拡大の傾向は続くのではないでしょうか。