自分はTwitterとかではどちらかというと保守とかネトウヨに思われがちなリベラルのつもりの人間です。しかし7年前から沖縄に住んでいて思いますが、琉球新報や沖縄タイムスの報道姿勢が偏っているからといって、それを潰せとかいうのは間違いだと思います。

沖縄には琉球新報や沖縄タイムスがあることが問題かのように言う人がいますが、そうではありません。

問題はどちらかといえば、読売新聞・朝日新聞・産経新聞がないことでしょう。購読すれば一応、夕方頃に配達されるわけですが、そんなものをわざわざ購読する人はほとんどいないのです。

琉球新報や沖縄タイムスは、政治的には「オール沖縄」に偏っているのは間違いないし、それが正しいかのような雰囲気を漂わせるのに大きな役割を担っている。

それはしかし、「オール沖縄」陣営の囲い込み戦略によって琉球新報や沖縄タイムスが取り込まれていることであって、琉球新報や沖縄タイムスがなくなったところで地元紙寡占の状況が続いていれば状況は大して変わらないはずです。

ポイントは2つあると思います。

1つ目は、新聞のような報道機関の主張が偏るとか客観性を欠くことは、別にあたりまえのことであって、それを見抜いていくメディアリテラシーが浸透することが大事だということ。そのためにはいくつかの方向性の違うメディアが存在していることが望ましい。

2つ目は、外部の情報が意図的に入りにくい状況にされているということに気がつけているかということ。県外の実際の論調や雰囲気を知る機会があまりないので、「沖縄は虐げられている」というようなストーリーを疑う機会がなく長年過ごしてしまっていることが多いように感じます。

中国共産党が沖縄の米軍基地を脅威としていて、それを弱体化させるように動いているというのは、あくまで仮説ではありますが、その前提で考えるべきだと思っています。 沖縄県民が命や生活を守るとするならば。

もちろん日本全体で見ても同じことですが。

辺野古の基地建設に反対する理由もわかるし、米軍基地の全廃を目指す理由もわかる。わかるけれども、それが沖縄を征服しようとする勢力に利用されているという可能性を少しでも意識しているでしょうか?その意識が広まれば、もっと深く考えて、命を守る選択をする人が増えるのではないかと思っています。

「陰謀論だ」というのは、否定しません。しかし命がかかっているのに、そんなことはありえないという予断は良くないと思います。

話がだいぶそれましたが、琉球新報や沖縄タイムスは沖縄県内では比較的優秀な人間が集まっている企業のはずですし、中には良い記者が多くいることも知っています。琉球新報や沖縄タイムスがなくなるべきとは思いません。もっと多くの情報を、価値観を、知る機会を増やす方向に努力すべきだと思います。